1)存続期間が20年
意匠権の存続期間は、登録から20年です。デザインが斬新な場合は、そのデザインを意匠登録することによって、20年の保護を受けることができます。
時代の流行に影響されにくい物品のデザインである場合は、意匠権を取得することによって長期間にわたってデザインの保護を図ることができます。
2)物品の形状が製造又はコスト上、有効である場合
製品のデザインが製造工程上、簡略化できる場合や、原料の削減を行なうことができ、製造コストを下げることができる場合は、有効です。
競合メーカも製造工程の短縮化やコスト削減のために、そのデザインを模倣したい場合が多く、競合メーカに対してコスト面や製品の納期面において優位に立つことができます。
なお、製品のデザインが、製品の機能を確保するために、必須の形状である場合は、意匠法では保護されません。
例えば、パラボナアンテナの反射鏡面の形状は、パラボナアンテナが電波を受信するために必要な曲面形状であるので、保護されません。
3)関連意匠による保護範囲の拡大
意匠権者(又は出願人)が同一である場合、互いに類似するデザインを登録することができます。
一つのデザインを中心にしてそのデザインの周辺に類似するデザインを関連意匠として意匠登録を受けることによって、デザインの保護範囲を拡大することができます。
関連意匠を利用するときに注意したいことは、中心となるデザインと類似しているが、できるだけ類似度合いが低いデザインを関連意匠として意匠登録することが効果的です。
例えば、 互いに類似するデザインAとデザインBがあったとき、図1のように、デザインAと、デザインBとの重複度合い(類似度合い)が小さい場合は、デザインA及びBで形成される保護範囲の大きさが大きくなります。
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図1
一方、図2のように、デザインAとデザインBとの重複度合い(類似度合い)が大きい場合は、デザインA及びBで形成される保護範囲の大きさが小さくなります。
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図2 デザインAとBの重複度合いが大きい
4)部分意匠の活用
創作したデザインの製品に占める割合が小さい場合は、部分意匠を活用することが効果的です。
創作したデザインが、製品全体からみて部分的なものであるときです。製品全体をみたとき、従来のデザインに類似する場合であっても、創作したデザインが斬新である場合は、その部分を対象とした部分意匠の意匠登録を受けることができます。
創作したデザイン部分が、製品の製造又はコスト上、有効である場合、競合メーカはそのデザインを模様したい場合が多く、デザインが製品全体に占める割合が小さくても効果的な場合があります。
一方、競合メーカが製品全体の意匠権を保有している場合、部分意匠の意匠権を取得しても、競合メーカの登録意匠に類似する場合がありますので、部分意匠の意匠権が取得できたからといって安心できない場合もあるので要注意です。
シャーペン全体の意匠をA社が保有していている場合、ノック部の先端形状を変更したデザインは部分意匠として登録される可能性があります。
しかし、シャーペン全体としてはA社が保有しているシャーペンに類似するため、部分意匠の意匠登録を取得できたとしても、A社保有の意匠権に侵害しているおそれがあります。
このような場合は、部分意匠の意匠権が取得できたからといって安心することなく、製品全体のデザインも工夫し、製品全体の意匠権の取得も考えた方がよいでしょう。
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